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Posted by んだ!ブログ運営事務局 at

2009年07月25日

ほっだいテレビがエライなが?

先日のことである。
夕方6時台にある地方の報道番組において、衆議院選挙に立候補予定者を扱うシリーズ特集があった。
その日は、自民、共産、社民(民主の支援を受けている)、幸福実現の4党が出馬を予定している選挙区だった。
自民の候補予定者は、全国でも有名で何期も衆議院議員をした人で、今の自民にあって、比較的まともと目されている人だ。以下j氏とする。
社民の候補が民主の支援を受けているのは、この県の社民と民主が選挙協力をするということで、この選挙区では社民の候補が、県内の他の選挙区では民主の候補が立候補を予定している。以下s氏とする。
共産の予定者はk氏、幸福実現の予定者はh氏とする。
さて問題はこれらの立候補に割いた時間である。
j氏に関しては、だらだらと県知事戦の様子から何まで、非常に長い時間を割いていた*のに対し、k氏に関しては、街頭演説をしているシーンと簡単なプロフィールだけ。s氏に関しては、j氏ほどではないがそれなりに時間が割かれていた。h氏に関しては大体k氏と同じような時間配分であったように感じた。

オレは『立候補予定者の顔ぶれ』と銘打ったコーナーで、時間配分に差があることに疑問を抱いたので、電話して時間配分に差がある根拠を聞いてみた。

まず出てきた答えは、「確かに時間配分に差をつけた」とのこと。
それからその根拠としては「編集権」だそうだ。
特に今は告示前だし、告示後であっても候補者の時間配分に差を付けることは「編集権」として認められている、とのこと。
放送法と矛盾しないかと聞いたところ矛盾はしないそうだ。
さらにこの放送局では「編集」する基準として実績や状況の流れを参考にして時間配分をしたそうだ。

実績や状況の流れを基準にするなら、j氏やs氏に多くの時間が割かれるのは当たり前だろう。特に現職であるj氏などはこの選挙区において、ただ一人の実績を保有する立候補予定者で、他3名は皆新人なのだから衆議院における実績などありはしない**。しかもこのj氏は全国的にもかなり有名な議員で『立候補予定者の顔ぶれ』を紹介するコーナーならば、この立候補予定者が一番短時間でいいはずである。
s氏に関しても、二大政党制やら政権選択選挙などのキャッチフレーズに踊らされている状況では、民主の推薦を受けているs氏が自動的に時間が長くなってしまう。
この選挙区ではこの二人に焦点が当てられて選挙報道がなされるのは目に見えている。
ならばなぜ『立候補予定者の顔ぶれ』を紹介する企画などをしなければならないのだ?この企画でj氏とs氏に多くの時間を割く意味が全くわからない。あのような時間配分でk氏とh氏の顔ぶれがどれだけ広まったというのだ?
この企画をしたものは、この基準にもっと批判的であるべきではなかったのか?
そもそも二大政党制やら政権選択選挙などのキャッチフレーズに踊らされている今のような状況下において、埋没しそうな少数意見を発掘してきたり、拾い上げて紹介したりするのが報道の仕事ではないのか?
それを「編集権」を盾に放棄するようでは報道とは言えないだろう。広告塔と名前をかえてはいかがか。

…まあ、言いたいことは山ほどあるけれど、一つ確かなことは「今の報道(特にテレビ)はバイアスがかかっている=偏っている」ということを自ら認めている、ということだろう。
もちろん全く偏っていない報道などアリはしないのだが、なるべく偏らないようにしようと努力するのがジャーナリズムではないのか?

テレビを見る側も、「私たちは偏っていますよ」といっている連中の言うことを鵜呑みにしてはいけないということがよくわかったやり取りだった。

*実際に時間を計ったわけではないが、体感としてはこのコーナーの半分以上の時間をとっていたように感じた。
**とはいっても実績という言葉も非常にあいまいで、j氏およびs氏に関しては衆議院以外の活動も含め実績として扱っていたのに対し、k氏およびh氏に関してはまるで実積がないような扱いであった。どの候補予定者もそれぞれの立場でいろいろ活動してきたから立候補しようとしてるんだろうに…  

Posted by はぬる at 21:05Comments(0)選挙とかその辺