2012年06月08日

태극기를 휘날리며(太極旗を翻しながら)

映画ブラザーフッドをやっと見た。
「태극기를 휘날리며(太極旗を翻しながら)」というタイトル自体に深い意味があると感じたオレは、邦題である「ブラザーフッド」に歴史認識のセンスのなさを感じた。(邦題は直訳の「太極旗を翻しながら」でいいじゃないか。「太極旗」を翻すことで何を得、何を失ったかというメッセージだろう?)

日本で朝鮮戦争がどのように捉えられているか。それはこの映画のレビューを見れば理解できる。
そこでこのサイト
http://www.jtnews.jp/cgi-bin/review.cgi?TITLE_NO=9582

良心的なレビューも多数あるが、「理解できない」というレビューも多い。
例えば兄の行動が極端だという意見。

韓国軍で活躍した兄が終盤北朝鮮軍の兵士として弟のいる韓国軍と戦う。
これがありえない、というわけだ。
朝鮮戦争を知るものからすれば、極端には映らない。
しかし朝鮮戦争のエピソードとして実際に、兄弟が敵味方として戦場で出会うということがあった。
そのエピソードをモチーフにした銅像がソウルの戦争記念館にある。
なんにせよ、このエピソードは朝鮮戦争の性格を象徴的にあらわすものである。
兄弟の仲の良さについて理解できない(とくに前半、軍隊にはいる前の)、という意見もあったが、オレはあれが韓国では普通だと感じたし、この映画はどうしても「兄弟」でなくてはならなかったと思う。二人の主人公は朝鮮半島そのものを象徴していると感じたからだ。

……………………………

朝鮮戦争は1950年に始まったものであるが、いまだに世界中のすべてのコリアンにとって今もって生々しい現実である。
分断は1945年から進行していたが、今もって世界中のすべてのコリアンの生活の一部である。
そして、朝鮮半島の分断と朝鮮戦争は、日本人にとっても、今なお現実であり生活の一部なのである。
細かい論証は省くが、例えば安保体制を考えてほしい。
日本人は日本に住むだけで、好むと好まざるとにかかわらず、意識するしないにかかわらず、安保体制のもとに入らざるを得ない。
その安保体制の言い訳となっているのが北朝鮮である。その北朝鮮は朝鮮戦争の主体の一方である。
このように、朝鮮戦争と日本人の生活とは一本の線でつながっている。もちろん沖縄の米軍基地ともつながる問題なのである。
だから、基地問題を考えるときにも、朝鮮戦争は避けて通れない。
しかし多くの日本人(それどころか良心的な人でさえ!!)はそれぞれの問題を別個の問題としてしか、捉えていなかった。朝鮮戦争はあくまで外国の戦争で、どこか自分とは関係のない、あったとしても日本の経済発展の踏み台になった冷戦構造の中で起こった戦争、という程度の認識ではなかっただろうか。
しかし、韓国ではそのような甘い捉え方をしない。
分断が日常の韓国社会ではどの場面であっても分断の原因を考えずにはいられない。
その思考の課程から、最近は、大きく分けて3つの責任を問うている。
1つに米ソの責任。これは日本人と同様の認識であろう。
2つに韓国人自身の責任。なぜ金九先生や呂運亨といった人々が主流になれず、李承晩や金日成といった人々が主流になったのか。自己に対して強烈に責任を問う。
そして3つに日本の責任である。そもそも植民地支配がなければ分断は考えられただろうか。
あるいは、植民地支配を変数と捉えなくても、枢軸国だったドイツは敗戦国として分断され、ポーランドは分断されずに済んだのに、日本は開戦に対して意思決定権を持っていた敗戦国なのに分断されず、意思決定権を持たない植民地だった朝鮮が分断されなければいけなかったのか。
ここには日本の敗戦の仕方が大きく関わっているのである。
「日本」社会がいまだに8月15日を「敗戦祝賀日」と捉えられないことと根底は同じである。

ここに韓国と日本の「現代史」の捉え方の大きな差がある。
日本が本当に「現代史」を捉えようとするならば、おかしなプライドは捨てて、8月15日を「敗戦祝賀日」としてとらえる視点を養うべきだろう。
そうしない限りは、映画「태극기를 휘날리며(太極旗を翻しながら)」はいつまでも「ブラザーフッド」という数ある戦争映画のうちの一つでしかなく、「태극기를 휘날리며(太極旗を翻しながら)」を見たとは言えないだろう。



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