2010年04月23日

普天間基地雑感

 基地問題は1945年米軍が沖縄に上陸したと同時に出来上がった。沖縄に米軍基地がない日はなかった。それを見てこなかったのは誰だ?そんな奴らに「日米安保のために基地は必要なのだ」といわれても納得のいくものではないだろう。その基地のせいで散々痛い目にあってきたのは、日本人に「基地が必要」と言われ続けた「沖縄」なのだ。そして、「基地が必要」という日本人は長い間、沖縄に基地があることを無視し続け、自らの精神安定を図ってきた。自分たちの自己満足・癒しのために沖縄を犠牲にしてきた。米軍が日本を守るなんて、または外国が攻めてくるなんて、何の根拠もないことなのに。
 そんな日本人の一部には、「沖縄に基地があることで沖縄の経済が回っている」だの、「沖縄の人たちの中にも基地に賛成している人がいる」と主張する者もいる。沖縄に基地がないと経済が回らないような経済構造を作り上げたのはいったい誰さ?確かに沖縄でも基地に賛成する人はいる。だけれど、どんな意見であれ沖縄の人は葛藤をする。葛藤しないで基地に賛成なんて人はほとんどいない。「できれば基地はないほうがいいのだ」という思いはみんな同じ。けれど沖縄の人ではない誰かが作った経済構造などのせいで、「米軍がなければやっていけない、だから仕方がない」という意見になってしまう。何の葛藤もなく基地は必要だろ、と言える日本人とは基地に賛成する意味合いが全然違う。
 そんなにアメリカが大切か?米軍が必要か?いったい米軍が何の役に立つというのだ。
沖縄に基地があることで沖縄の経済的自立が阻害されていたり、米軍の犯罪もたくさん起きている。全然「日本」を守っていないじゃないか。むしろ自分たちが「日本」に害を与えているんじゃないか。
 ことは沖縄だけじゃない。朝鮮半島の分断は自然に起きたものではない。分断は日本の身勝手さと、朝鮮人指導者層の権力闘争、そしてアメリカとソ連のエゴが作り出した、きわめて人為的なものだ。そこで担ったアメリカの役割は非常に大きかった。誰が好き好んでせっかく日本から独立を果たしたのに、分断しようなんて思うものか。朝鮮人自らの統一政府樹立のための運動を、散々に妨害したのはアメリカとソ連(とそれに追随する者たち)ではないか。1950年に始まった朝鮮戦争、さらに言えば韓国現代史は、主役級の役者の一人としてアメリカを外すことはできないのだ。そして韓国政府が樹立したことは同時に北朝鮮政府の樹立も意味するものだった。日本人がもし北朝鮮に対して強硬に拉致問題に対して批判をしたいのならば、アメリカに対してもモノを言うべきなのだ。アメリカに対して何も言えないクセに、北朝鮮に強い態度でのぞむなどというのは説得力を持たない。なぜならば、北朝鮮の敵は韓国ではなく、アメリカ中心の国連軍(当然、韓国はもちろん後方支援をしていた日本も含まれる)で、その敵の強大で広大な基地が沖縄にあり、北朝鮮と国連軍は休戦中ではあっても終戦してない=戦争中という関係だからだ。ある意味で沖縄に米軍基地があることで、拉致事件が起きたともいえるのだ。
 また米軍は沖縄で人を殺したように、韓国でも人を殺している。2002年日韓共催ワールドカップの最中に起きた事件。ソウルの北にある坡州という町でヒョスン・ミソンという二人の女子中学生が米軍の装甲車にひかれて死ぬ事件があった。それ以外でも沖縄と似たような事件はたくさんある。
 米軍はアジアに安定と平和どころか、アジアに不安と混乱をもたらした。このことを日本人は見ようとしない。60年以上の長い間、ただなんとなく、本当にただなんとなく「米軍は必要」という妄想に取りつかれてきた。今こそ、その妄想を取り払うチャンスだろう。このチャンスを生かさず、「徳之島に移設(別に徳之島に限らないけれど)」なんていう発想しかできないようであれば-何の解決にもならない発想であるが-日本の前途は暗いものと言わざるを得ない。
 本当に日本人が米軍は必要と思うのならば、東京の人間を全部「銃剣とブルドーザー」で追い払ってそこに米軍基地を持ってきたらいいじゃないか。例えば「皇居」を「銃剣とブルドーザー」で全部つぶしてそこに基地を置くとか。まさか沖縄や徳之島に対してできた(できる)ことが、東京ではできないなんてことはないだろう?


共産党:志位委員長と駐日米大使が会談
 共産党の志位和夫委員長は21日、ルース駐日米大使と米大使館で約40分間会談した。核兵器廃絶問題について志位氏が「米政府とは見解の相違もあるが、核兵器のない世界を目指すことでは協力できる」と述べたのに対し、ルース氏は「その点では意見は一致している」と応じた。
 また、志位氏は米軍普天間飛行場移設問題で「沖縄の情勢が後戻りすることはない」と述べ、基地の無条件撤去を要請。ルース氏はこれを拒んだが、「立場の違いはあっても、敬意を持ってオープンなコミュニケーションを持つことが重要だ」と述べ、今後も意見交換を続ける意向を表明した。今月末からの志位氏の訪米についても協議した。
毎日新聞 2010年4月21日 19時04分
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20100422k0000m010031000c.html


共産史上初、志位委員長が米大使と会談 普天間移設など
 共産党の志位和夫委員長は21日、東京都内の米大使館を訪ね、米軍普天間飛行場の移設問題などについてルース駐日大使と40分余り会談した。同党委員長が米大使と公式会談するのは初めて。
 志位氏の説明では、志位氏は普天間問題について「解決の道は無条件撤去しかない」と直言。ルース氏は「現行のキャンプ・シュワブ沿岸案が最善で実現可能。ただ、在日米軍基地のインパクトは軽減しなければならない」と応じたうえで、「(共産党と)見解は違うが、オバマ大統領のいう核兵器のない世界をめざすという点では一致している」と述べたという。
 会談後、志位氏は「それぞれの立場をよく分かっての会談だった。先方も真剣に耳を傾けていた」と記者団に語った。志位氏は今月下旬には、核不拡散条約(NPT)再検討会議に出席するため共産党トップとして初めて訪米する。
朝日新聞 2010年4月21日20時17分
http://www.asahi.com/politics/update/0421/TKY201004210453.html




Posted by はぬる at 00:02│Comments(0)
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